性同一性障害の現代芸術家ピュ~ぴる。
彼が彼女になるまでの8年間を追ったドキュメンタリー映画『ピュ~ぴる』を観ました。
というわけで感想をつづっていくよ。
知らなかったピュ~ぴる
しかし、私は本作の主役であるピュ~ぴるがいったいどんな人なのか
まったく予備知識なしに作品を観賞しました。
ですので初めに彼女が登場したシーンでは驚きました。
正直「えっ?この汚らしいお兄さん…が…?」
と思いました。ごめんなさい。
このDJケミカルのようなお兄さんがどうしてそんなきれいになっちゃうの?
と本当に驚いたのでした。
だからこそ現在のピュ~ぴるの姿が恐ろしい美しさというか、
オーラを放っているのではないでしょうか。際立っていると言うか。
初期のピュ~ぴる
最初の方のピュ~ぴるはお化粧の仕方からストッキングの履き方まで
なんとなく不慣れな感じもありましたよね。
そんなつたない感じも後半ではまったくなく、
見た目の変化もさることながらそういった技術面?も
成長をとげているのが見どころだと思います。
貴重な瞬間!
まさしく“彼”が“彼女”に変化していく様を
リアルに体験することが出来る映画です。
リアルというか、ピュ~ぴるの友人である監督目線
友人目線で彼女の変化を間近で感じることが出来ます。
監督が元から彼女の友人であるという点が
本作の生々しさに花を添えているのではないでしょうか?
たとえば彼女のドキュメンタリーを「さあとるぞ」と有名な何某かの監督が撮ったとします。
すると撮れるのは生のピュ~ぴるの姿というよりは
“ドキュメンタリーを撮影しているピュ~ぴるの姿”になってしまうのではないでしょうか。
まるで情熱大陸のような…。
友人だからこそ見せる顔や気持ちを、ちょっとだけ私たちにもみせてもらえた!
という表現が正しいとしっくりくるかと。
実は知ってたピュ~ぴる
私自身まったく彼女の作品を知らないな~と思ってたんですが
いつだかタワレコとか音楽系のフリーペーパーの表紙をばっちり飾ってました。
きれいな顔に水色の絵の具と生ダコがかぶさってる作品です。
タイトルを知らないうえに語彙力がなくて申し訳ないけどそういうやつ!
べと~ってしたやつね。
あの写真を見た時衝撃を受けて表紙だけ切り抜いて壁に貼ってた覚えがあります。
あ、いま調べたらチョモランマトマトというアーティストのジャケットだったみたい!
これがフィクションだったらさ
「愛の生まれ変わり」という彼女のパフォーマンスがあります。
そのパフォーマンスというのが高い櫓のようなものの上を舞台としているのですが
今にも落ちそうなスレスレの所で繰り広げられるパフォーマンスは
張り詰めたような緊張感を呼びます。
パフォーマンスを終えて衣装を脱ぐまで本作では映し出しているのですが
もしこれがドキュメンタリー映画では無く、フィクションだったら
このパフォーマンスの最中にピュ~ぴるはこの舞台から落ちるのではないか
または飛び降りるのではないかとか勝手に妄想しました。
まとめ
ピュ~ぴるはもちろん現在も活躍していいるアーティストです。
しかしこの映像から漂うなんともいえない色をしたオーラに触れると
なんだかこのピュ~ぴるという人物はもういないんじゃないかな?と思わされます。
なぜだろう。
彼女の劇的な変化や鮮やかな作品以上に影の部分もしっかり描かれているからでしょうか?
なんとなくさびしい様な気持ちでエンドロールを迎えます。
どういう理由でこんな気分になるのかは分かりません。
影の部分を見つめすぎてしまっているのでしょうか?
まあそんな気持ちもオーディオコメンタリー観たらふっとぶからご安心を!
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