こないだみた『ミッション:8ミニッツ』
え??時間軸は結局どーなったんだ!?
と疑問がわいた方の為に考察してみることにしました。
※『ミッション:8ミニッツ』を観た方向けの考察です
観てない人はネタバレに注意…っていうかこの記事自体がネタバレだから
気をつけてね!!!
さて『ミッション:8ミニッツ』。
いきなしネタバレしますが、ある意味“タイムスリップモノ”でしたよね。
じゃあいったいどんな風にタイムスリップしてしまったのか!
主人公はどんな時間軸を行き来したのか
順を追って考えてみようよっつーのが今回のテーマだよ。
主人公が何度も体験したであろうループ

主人公はなんどもこんな目に
映画ではのっけから電車のシーンでしたが
主人公のスティーヴンスは小さなカプセル(実際には主人公の脳内)
に閉じ込められ意識だけを電車に飛ばされて何度も爆発までの8分間を
体験させられてしまいます。
それが上の図。
スティーヴンスの意識はショーンという別人の体に乗り移って(乗り移らされて)
電車の爆発までの8分間を過ごします。
それを何度やり直したのか厳密には語られていませんが
おそらく数え切れないほどやり直したのではないでしょうか。
何度も同じ時間軸だけをループしている。と最初は考えていました。
いや訂正。
最初にこの映画を鑑賞していた時点では
時間軸じゃなくて
死んだ人の記憶を復元してその記憶にもぐりこみ、真相をあばく
というお話だと考えていたので時間軸のことは頭にはありませんでした。
いや、わかりにくいなーなんつーの
たとえば爆発事故までの8分間をとらえたビデオがあるとして
そのビデオを何度も何度も見直して真相をさぐるって感覚だとおもってたんだよね。
そしたら違ったと。
①時間軸Aルート

時間軸Aルート
何度も同じ時間軸をループしている。と考えていましたが
それぞれ微妙にズレが生じてきました。
この時間軸でじはスティーヴンス、ヒロイン、そして容疑者(ハズレ)
の三人が電車から降り、そして爆発とは別の原因で主人公が死んでしまいます。
このルートでは本来なら死ぬ予定だったヒロインと容疑者(ハズレ)が助かっているわけですから
実際におこった事故とは結果が異なっています。
②時間軸Bルート

時間軸Bルート
AからBまでに何度もループを繰り返した主人公はついに犯人にたどり着きます。
電車から飛び降り犯人を追い詰めますが返り討ちにあい、
追ってきたヒロインとともに射殺されます。
このルートでは核心にせまるものの電車は爆発するしもともと死ぬ予定だった
主人公(の肉体ショーン)もヒロインも結果的に死ぬので
メインの時間軸と結果が同じになったという感じです。
時間軸Cルート

ミッション:8ミニッツ時間軸C
Bルートで犯人を特定したスティーヴンスは現実世界に戻り
次なる事件を防ぐことが出来ました。
しかしもう一度記憶の中に潜り、二度とこの世に戻らぬことを誓います。
そうしてループを脱したスティーヴンスはCルートの時間軸で
ショーンの体を乗っ取って生きていくことを決めたのです。
よくわからなかったとこ。
けどいろいろとうーんってとこ残ってるのよね。
メイン、つまりグッドウィンが主人公にこのミッションを課している時間軸。
ここでグッドウィンはしばしば主人公に『時間が無いの急いで!』といいます。
ってことはだよ、主人公が8分間の電車の中にいる間は
現実の世界でも8分間たってるってことなのかな?
最後のほうで主人公はグッドウィンに最後のチャンスを願い
8分間だったら生命維持装置を切ってくれ。といっています。
ってことはやっぱ同じ時間感覚なのかな。
それと、あのサングラスの男はなんだったんだよ!
思わせぶりだなあ!!!
この映画面白かったですね!まず前提として電車のなかに主人公がいなかったというのは途中からすっかり忘れてしまい理解が遅れてしまいました!とはいえ一番ん?となったのは意識を乗っ取られた彼ではないでしょうか?一見ハッピーエンドですが肉体を乗っ取られた彼の意識はどこに行ったのでしょう、僕には主人公がパラレルワールドを利用した高度な寝とり作品にみえてしまいました!とはいえそのことを除けば素晴らしい脚本だったと思います、この映画がだいすきです!
教師さんは結局軍人の意識をダウンロードされたまま生きていくんかい
ってなった
怖いわ
最後の台詞的に、装置は毎回パラレルワールドを作り出しているんだろなぁと思いました。
過去の記憶をもう一度体験できる装置かと最初は思いましたが、知られていなかったはずの爆弾の位置や次の爆弾を積んだバンなどの情報は記憶を再現するだけでは知り得ません。被害者の教師はその情報については記憶していないはずなので。また、主人公が行動を変える度に列車の登場人物もそれぞれの人格に忠実な反応を返す、というのも記憶の再現っぽくないです。これらの情報を装置の驚異的な演算により補っているのかとも考えましたが、それなら態々主人公の意識を列車へ飛ばさずとも演算結果みればいいじゃんってなります。
こうなると、装置は過去の記憶を元に意識を飛ばすというよりかは、いっそのこと過去の記憶を参照して世界を創造していると捉える方が納得がいきます。
ラストで主人公とグッドウィンだけ記憶を保持しているのは、装置がパラレルワールドを想像する際に主人公がそうなるよう干渉したためではないかと考えてます。
脳に酸素と栄養を送り続ける装置で、死者の脳を動かし続け、
その脳に別人の死ぬ間際の8分間の脳内情報を落とし込み
犯人を割り出すアウトプットを出させるというシナリオと思います。
しかし、冷静に考えると8分間の脳内情報は残ってなく得られない
だろうし、その情報は固定されたものなので、ありえない内容です。
それなのに、鑑賞者にありえそうな可能性を感じさせるのが映画の凄さ。
映画を生みだした人のアイデアと才能に感嘆するばかりであります。