小栗旬主演、佐藤祐市監督の映画『キサラギ』を観ました。
ころっころ変わる真相に推測のしがいがある作品です。
多大なるネタバレ注意だよお。
「如月ミキは自殺なんかしていない。誰かに殺されたんです。」
売れないマイナーアイドル如月ミキの一周忌に集まったファンたちが
ミキの死に迫る驚きの一幕劇です!
気持ちのいい二転三転劇
本作は真相が二転三転するまさにどんでん返し映画。
いや、どんでんどんでんどんでんどんでん返し映画って感じかな。
ミキの死因もさることながら5人の正体も二転三転!
その顕著な例としてあげられるのが“いちご娘”の正体です。
ファンサイトの掲示板の紅一点?としてかわいがられていたいちご娘さん。
いったいどんなかわいらしい女の子がやってくるのかと思えば
ただの小汚いオッサン(香川照之)でした!
無職でアイドルのおっかけをしているというイタタな彼。
そしてその正体はミキのストーカーでした。
こっそりミキの部屋に窓から侵入し洗濯ものを取りこみ(!)
たたんであげるという世話焼きなストーカー!
…そしてこの事件の犯人!!!…かと思われましたが
その真の正体はなんとミキの生き別れた父親でした。
実はいちご娘だけでなく家元以外の4人それぞれがミキと接点のある人物でした。
話に乗り遅れているKYキャラクターとして登場する保男は
ミキの幼馴染で将来を誓った仲。
イケメンのチャラ男系のスネークは
ミキの通っていた雑貨屋さんの店員で、ミキの家にもあがった経験も…!
そしてオダ・ユージなんかはミキのマネージャーだったのです!
推理の余地を与えてくれる伏線
よくこういった映画だとあとからもう一回観返さないと伏線に気づけないことがあったりします。
どんでん返ししてくれるのはいいけど全てが唐突すぎてついてけない!
って映画も多々あり。
しかし本作は、ちゃんとみてたら気づくことのできる伏線ばかり。
それぞれの登場人物の正体だって
おや?この人もしかして…⇒やっぱそうか!
と段階を踏んでハッ!となることができるのよ!
アハ体験映画といっても過言ではないぞよ。
お芝居を観てるよう。
本作は回想シーン以外まったく場面展開がないというまるでお芝居のようなつくりでした。
実際舞台でもやってたりするのかしら…?
如月ミキは誰なのダ?
エンディングでやっと顔が出る如月ミキ役は
酒井香奈子という声優さんらしいです。
『地獄少女』やゲーム「アルトネリコ」など
さまざまな作品でメインのキャラクターを演じているようで、
たった数人しかファンがいないとされる如月ミキとは大違いなのです!
実際に彼女が歌う歌はエンドロールで堪能できます。嫌と言うほど!
エンドロール後は必要か否か
どんでんどんでんどんでんと返しまくったストーリーですが
全てがキレイサッパリ解決してエンディングを迎えます。
すべての伏線がキレイに回収され、あーおもしろかった!と終わる…
かと思ったのですが最後にまた一つ問題が。
新たにこのメンバーにとある人物が加わり、そして告げます。
「如月ミキは事故で死んだんじゃない!殺されたんだ…!」と。
そして彼はキーピックのようなものを取りだします。
そこで映画は終わってしまいます。
いままで積み上げてきたものを
全部わやくちゃにしてやーりなーおしーというわけです。
ここでみつかった新たな証拠。一体どういう意味が有るのか。
噂によると実はたいした意味を持たない部分らしいのですが
最後にばこーんとかましてくれますよね。
私は完全に蛇足なんじゃないんすか?と思ったりしちゃいます。
エンドロール観終わる前に席たった人が勝ち組だよね。
しかしおもしろかった。愉快痛快。
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